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 Global Friendship Music Band

活動記録REPORTS

2012年石巻

活動者: 坂口裕子(ソプラノ) 田中良和(テノール) 北野友梨(ピアノ)

〜私たちが出会った石巻の人々〜
9月28日〜10月1日


実施会場:町北第3団地、遊楽館前山仮設、南境第7団地、開成11団地、南境第6団地、追波川団地、小竹浜団地、折浜団地、蛇田第1北団地

共催団体:ボランティア団体「愛ちゃんぷる〜」

前回、石巻の仮設を訪れたのは、半年前の4月であった。報道番組では、半年たった被災地の報道が多く、現地の人は、テレビをつけないようにしていたほど、心は傷ついていた。砂埃がひどく、船や車や家が、身元がわからないとか、保障の関係で街中に点々と放置され、前向きにといっても、どちらが前かわからない人が多かったように思う。私たちがいる間にも、2名が孤独死なさったと聞いている。私たちは、そばにいる、ひとりじゃないと、再訪し寄り添うことが大切だと思った。そして、必ず再び訪れて、人と人との原点に帰り、縁を絆につなごうと祈った。そして、再度、石巻に降り立つことができた。心から御礼申し上げます。

約半年後の9月末、私たちが目にしたのは、少しずつ笑顔を取り戻した石巻だった。 それぞれの仮設の中に、人間関係が生まれ、大きなストレスを抱えながらもその日を暮らしている。少しずつがれきの山も減り、時々車を走らせて目にする瓦礫に、逆にハッとした。 ただ、仮設から自立するにも、保証人の不在等、金銭の問題があったり、雇用の問題があったり、難しいようだ。周りに気を使い、明るくふるまうが、心の傷は深刻であると分かった。ただ、とても危険だと思ったのは、仮設を出る人も増えてはいるが、仮設に満足している人もいたことだ。 さて、私たちの演奏には現地のボランティア団体「愛ちゃんぷる〜」のご協力のもと、創立者の大森さんがギターの弾き語りで参加してくださり、盛り上がった。仮設の方の年齢層や、人数、雰囲気に合わせて、その場で曲を変えて、聴いてくださる方に寄り添えるような演奏を心がけた。動揺を盛り込んだ「いつの日かメドレー」、「花は咲く」、いきものがかりの「ありがとう」、「糸」などは、比較的よく歌った。皆で歌う曲も20曲以上持っていったが、「北国の春」「青い山脈」「高校三年生」「365歩のマーチ」が人気だった。「千の風になって」をリクエストにいただくことも何箇所かあり、皆で涙した。仮設によっては、歌曲や童謡、海外の曲は中々聴くことができず、嬉しかったという声をいただくことも多かった。そして、今回は、子供の参加が増えたように思い、子供向けの曲も演奏した。笑いあり涙ありの歌声喫茶となった。同行してくださった「愛ちゃんぷる〜」の方が、音楽の力は偉大ということ、そして、本物の演奏が必要だということを改めて実感したと、私たちの活動を評価してくださった。心に刺激を受け、感動をかさねることにより次に繋がるきっかけとなり、皆で大きな声で歌ったり、感動を分かち合うことで、仮設の中でのストレス発散、明日への活力、さらには人間関係の潤滑油となりえることを私たちも目の当たりにした。

震災があってからずっと住み込みで活動するボランティアの方のなかには、3月11日から、時間が経過する中で、どうしてよいか模索し、辛い時期が長く、うつになりかけた方もいるという。実際にボランティアの様々な活動は実を結んでいて、震災の冗談が言えるほど、時間の経過は薬となり、差はあるものの前向きになってきている。ただ現状に慣れてくることもあり、慣れると忘れる、私たちのようなボランティアが各地から訪れることによって、これは、普通じゃないと実情を再認識できるという。風化させない為にも、現地と各地からのボランティア団体の交流は必須と思う。ボランティアの仕方によっては、現地の人の生活をダメにしてしまうような遅れた活動もまだまだあるという。例えば、炊き出しなどはもういらない。仮設の方が「少しは、炊き出しがうまくなった。」という始末だそうだ。石巻でのボランティアの在り方は刻々と進化している。必ず、訪れる際には、現場のボランティア団体とコンタクトを取り、その場にあったより良い形を模索したい。いつの日か、観光客として訪れる日を夢見て、それまではボランティアの一員として再訪を希望し、被災者の心のケアに従事したい。

地球音楽隊『フレンドシップ』
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